今回は五行論の相生、相剋関係、比和の三つ関係についてです。
まず相生関係とは相手から生じられるたり、生じさせる関係のことです。
木にとって水と火は、水が木の成長を助け木は水から生じられ、木は火の炎を増し、火は木に生じられます。
同様に火がより燃えるとそこは大地(土)に変わり大地が年月を経て固まると鉄(金)が生じます。
鉄が冷えると表面に水滴(水)が生じますね。
次に相剋関係は相手から剋されたり、剋したりする関係のことです。
木は土に根を張り栄養分を吸い取り土を剋します。土は水を汚して泥水にし水を剋します。
水は火の勢いを消し火を剋します。火は金を熱し溶かし金を剋します。
金は斧やナイフで剪定され木を剋します。
そして比和は、同じ五行同士の関係で何となく自分と同じタイプだけれど少し力みが生じる関係と言われています。
これらを自分を取り巻く現実の人間関係におきかえると面白いことがわかるかもしれません。
苦手なあの人は自分を剋す相手だったり、いつも自分を助けてくれるあの人は自分を生じてくれる五行同士だったということがあるかもしれません。
それでは、相剋関係の相手を排除したり避ければいいかというとそうではありません。
相剋関係の相手は自分を成長させてくれるありがたい相手です。
木は金に剪定され、形や風通しがよくなることで生長が促進されます。
土は木に栄養分を吸い取られますが、山は木が生い茂っている方が魅力的です。
水平線(水)に沈む夕陽(火)など、水辺の景色は非常に美しいです。
剣や刀(金)は火であぶられたたかれることで名刀になります。
相剋関係同士であったとしてもこのようにお互いが磨かれる関係を作り出せるのです。
また星によっては剋される相手が実は自分を守護する存在である場合もあるのです。
私は相生相剋関係を学んでからは自分の人づきあいにおいて、出会った方とは何らかのご縁があり自分にとって必要だから出会っていると考えられるようになり、相手に対してなるべく先入観を持たないようにしようと考えるようになりました。
自分が気になるあの人との関係は相生、相剋、比和のどれになるでしょうか?
そこにはもしかしたら前世から繋がる奥深い関係の意味も隠されているのかもしれませんね。